GW恒例のOB合宿であるが、とうとう21世紀まで続いてしまった。今年は福岡から長崎までに決まったが、せっかくなので、事前にやまなみハイウェイを中心にパートラン(合宿とは別途走るソロツーリング)をしようと思った。
いつものように寝不足気味のまま羽田空港に到着して自転車を乗せようとすると、「ガスボンベ積んでません?」との指摘。ツーリングに行くのだから当たり前のようにプリムスのカートリッジを輪行袋に入れていたのだが、今までこんな指摘なかったのに。。。例のハイジャック事件以来チェックが厳しくなったのだろうか?今後のコースを考えると福岡まで入手困難でちょっとブルーである。
熊本空港に着くと東京の晴天がうそのように雨。ちょっとのんびりし過ぎて昼前に出発。すぐに「馬刺直売」のノボリを発見。「これは行くしかないでしょ」と肥料の香りただよう工場に行ってみる。2番目に安い馬刺100g(500円)を購入して、横にある公園で食す。値段の高低は私にはわからないが、久しぶりに食う馬刺は肉の主張が感じられてうまい。
食後、プリムスのガスカートリッジを探すため、この辺りで一番大きそうな肥後大津で総合スーパー等をはしごする。残念ながら発見することができなかったが、家庭のガスカートリッジが利用可能なイワタニの携帯用バーナーを発見。前からこのような商品が欲しかったのだが、実際に見かけたのは初めてだったのだ。「これからガスないの困るよな。これだったらカートリッジは全国どこでも手に入るし今後も使えるよな。」と心の中で無理やりこじつけて衝動買いする。ミニカートリッジ付きで3000円弱。
遅い昼食を「肥後竜」と言うラーメン屋で済ませ出発。天気はすっかり雨である。しかも強烈な向かい風。R57から長陽村経由R325で高森へ進む道は、10年前に一度逆方向に走った経験があったのだが、ぜんぜん記憶がないし、こんなにしんどい道だっけ?と思うコースだった。長陽村から先のアップダウンもヘロヘロになりながら進む。これは悪天候としばらく振りの運動と今週の激務(仕事)が原因で、決して年のせいではないと思いたい。。。
結局、高森駅に着いたのは6時だった。明日も天気が悪そうだし、連泊を想定し国民休暇村南阿蘇に向かう。ここのキャンプ場にテントを張る。夕食は近くの田楽料理を食べに行こうとしたのだが、時間が遅くてやってないようだった。食材も今日は用意しなかったので、高森温泉館でとりあえず何かを食べようと思ったが、本当に「とりあえず」だった。
ツーリング初日から厳しいスタートである。
昨晩からの強い風雨で、今日は朝から予定通り連泊を決め込み。テントから出たのは10時過ぎだった。
しばらくして昼食を食べに行こうとする。今日こそ田楽料理と思い、近い所を休暇村のフロント確認するが、やはり1.5Kmくらいあるようだ。それでも行こうかと思い休暇村前の道路に出ると「田楽料理」の文字発見。「こんな所でもやってるやん」と思い入ったが、正直ハズレ。私は過去2箇所でか高森で田楽を食っているが、田楽を頼めば、「味噌田楽+高菜飯+だご汁」がセットになっているのである。しかも高菜飯とだご汁はお代わり自由だったりする。しかし、今日の店は御版と味噌汁ではないか!(別メニューにもできない)あと細かい所を突っ込むと味噌が水っぽく田楽の食材とうまくハマってないとかあるが、ちょっと他の店と違うんやろなぁ、と思って目の前の店を勧めない休暇村の人の理由も納得した。昼からは高森温泉館でくつろぐ、風呂浴びて、夜はやってなかった生ビールと地鳥焼きを食ってゆったりすると睡魔が襲ってきて寝る寝る。。。3時間くらい昼寝をしただろうか。
夜はこれも休暇村横にある自然薯レストランで夕食。ヤマイモの親戚くらいの気持ちしかなかったが、粘り気はそれ以上だった。
今日は、「食う、寝る」の一日だった。
今日も雨。昨日ほど雨脚が強くなかったことと、「午後から回復傾向」の予報と、3連泊は避けたいと言う気持ちから出発。さすがに阿蘇山はガスで何も見えないのでパス。初めてR265をを進んでやまなみハイウェイへ向かう。
しかし、出発してからすぐに雨脚が強くなった。予報と違って一つも天気が回復する気配がない。あまりの濡れ具合に宮地駅でTシャツを交換した。すっかりへこんでしまい、瀬の本YHに予約の電話を入れてしまった。今日のツーリングの成果は宮地駅でSLを見たことくらいかな?
やまなみハイウェイは予想以上に苦労させられた。途中で私の前で突然停車する車を発見。そこから合宿参加メンバーの澄川が現れた。宮崎からの家族旅行の途中らしい(どうでもええけど、なんでジャージ姿やねん)。今日は黒川温泉に泊まるとのこと。宮地駅周辺で買いだしをした時、「黒川温泉はええよ」とおばちゃんに勧められたのでちょっとうらやましい。
結局、びしょ濡れの状態でYH着。ここは大学1回の春合宿で泊まって以来である。親切にもハンガーを大量に出していただいたので、色々なものを干しまくる。
夕食後、先ほど述べた黒川温泉ツアーがあるとのことだったので、当然の如く参加する。案内されたのは帆山亭と言う所。ここは2部屋毎に離れになっており、全部屋露天風呂付き!外人さん大満足の素晴らしい庭園もある。外来向けの露天風呂も横に川が流れており見事なものである。と言うことで、私も大満足の黒川温泉でした(1軒しか行ってないけど)。
本当はやまなみハイウェイを北上したかったのだが、天気が悪いと言う予報のため、どうせ霧の中のやまなみであろうと、黒川温泉方面を下ることにした。
途中、杖立温泉に寄る。鳩野から電話が掛かってきた。こちらも雨で苦戦しているようだ。
日田を通過して筑後川温泉、原鶴温泉に行く。途中のコンビニで澄川を発見。既に筑後川温泉のビジネスホテルを取ったらしい。私のほうはテント泊をするつもりだったので原鶴温泉の川辺リをロケハン。せっかくなんで道の駅の側の東屋で澄川と一緒に夕食。良く考えたら今回、初めての自炊だったりする。カートリッジ買った意味ない。
この屋根付き東屋は非常に魅力的なのだが、とにかく大型車の出入りが多い。これではうるさくて眠れないと、澄川と別れてから川辺りの駐車スペースに移動。これが大失敗。夜中になってから福岡地方は大雨になり、とくにアスファルトの上にテントを張っていたので中が大洪水。移動することもできず、タオルにテント内の水を染み込ませて、外で絞るということの繰り返し。シュラフも湿れて被ることができずじっとすることになった。「俺もビジネスホテルに泊まれば…」と後悔してしまった。
明るくなり、多少雨が小ぶりになった所で慌てて撤収。また道の駅に戻って朝食を取った後、まっすぐ博多まで進むことにする。午前中は雨だらけ。今回のパートランは雨ばかりだった。
昼食は二日市駅側の居酒屋で取る。これが豪華。旅館の夕食かと思うくらい多数の小鉢・刺身・天ぷら、、、さらにうどんが付く。これで1000円しないで元が取れるのだろうか?横の人も驚いた様子で、「こらビール飲まな」と追加注文していた。普段の私なら当然同様のことをしただろうが、雨が降って寒かったので今回はパス。店の名前を忘れてしまったのがマヌケである。二日市駅の駅を出るとバスのロータリーがあるが、駅を背にして左斜め前方の道の右側(こんなんでわかるかな?)にある赤い看板の居酒屋である。
雨が続いているので、以前行ったことのある太宰府はパスして進む。ようやく雨が止んだのは市街に入ってからだった。
ホテルには一番乗りだった。他の人を所在を電話で確認。西井は一度大阪まで戻らされたらしい。それでも、既にパチンコ屋に入り浸ってた前田、走ってきた大江・鳩野・澄川を含めて全員無事集合できた。
夕食は、近くの親富孝(いつの間に「不孝」でなくなったんだろう?)通りの「魚末」と言う所で取る。新鮮な魚がうまい!西井の仕事関係で九州中によく出張している人がおり、今回の合宿では西井の人脈をフル活用して、うまいもの巡りとなった。
「魚末」の次は、「一蘭」へ。福岡の人気ラーメン屋である。昔は会員制だったんではないのかな?カウンターなのだが席の間に仕切があり、前にはのれんがあり周りの人の顔が見えない状態で食うことになる。机の上に置かれた注文用紙には、麺の堅さ、スープ・油の濃さ等、9つくらいの選択肢が書かれており、○をした上で注文することになる。こちらもうまい。行列ができるのもわかる。
最後は、長浜の屋台で締め。博多の食を堪能しての前夜祭となった。
一部のメンバーは朝からまた一蘭に行ったらしい。ホテルの朝食はパン食い放題だった。福岡市街のビジネスホテルは競争が激しいのだろうか?安くてきれいでサービスも良かった。
久しぶりに乗る者も多く、どうも自転車の整備がなってない。前田の自転車は後ろブレーキが壊れていたので自転車屋で修理。しばらくすると、大西のタイヤがバースト。現場近くにホームセンターがあり無事タイヤを購入。非常にラッキーだった。
さらに進むと、福岡歴史の町と言うテーマパークらしき所?を通るが、メイン道路から見るとどうも「行きたい」と言う雰囲気も感じられず、時間も思ったよりかかってたのでパス。丁度昼頃になり、少し進んだ所でR202沿いに、「漁師小屋」と言うバラックの建家(失礼)の居酒屋を発見。なかなかそそられるので入ってみる。昼食もいくつかあるが、私はキンメダイの煮付け定食(刺身ちょっと付き)をいただき、さらに全員でオコゼをいただく。どちらもうまい!2日連続九州の新鮮な魚を食えて嬉しい。
その後海岸線(ちょっと曇っていたのが残念)を走って虹ノ松原を越え唐津へ。
唐津市街に着くとかなりいい時間になってしまい、唐津の陶器を見る時間がなくなってしまったのは惜しかった。
本日の宿泊は市街を少し離れた河畔公園へ。夕食は唐津市街で見つけたアラを水炊きでいただくことになった。とは言っても料理の仕方なんて誰もわかってない。アラを見つけたときは、皆、変に盛り上がっていたが、湯通しして水炊きしたものをポン酢でいただいたものの、油身骨身多く反応はいまいち。。。その後の雑炊はなかなかのものであったが。
九州に来てようやく満足のいく晴天。今日のメインは有田の陶芸市である。移動途中にも、個人経営の窯元や伊万里市街でも陶器を見ることはできた。西井が勉強の成果を発揮し?解説をおこなってくれる。丁度昼頃に有田到着。
毎年GW中が有田陶芸市であり、90万程度の多数の人が訪れるGW有数のイベントである。芸術の道は鈍感な私であり、有田陶芸市も今回の合宿計画を通じて知ったくらいだが、人が多いなんてもんじゃない。道脇に自転車を止めて、メインロードを歩き出す。
今日の昼食は「本陣」と言うところで。これも西井のセレクト。ここで「ごどうふ(ごまどうふ)」を食う。ソバとちらし寿司のセットだったが、寿司はちょっとあまかった。メインのとうふはまぁいける。
この後、各自陶芸市を楽しもうと言うことでしばし自由行動。何人かのメンバーは実際に購入して家に送ったようだ。私も色々見ていたが、色々興味が引かれてあきない。非常にそそられ、購入しようか迷った陶器もいくつかあったが、月末に引越を控えている私は余分な荷物になることを恐れ断念。だいたい5Kmくらいの距離に様々な露店が出ているのだが、限られた時間ではほんの一部しか見ることができなかった。今度は1日ゆっくりみたいものだと思った。
陶器市を見終わった後は嬉野温泉へ。九州と言えば温泉が多数あるところだが、今回の合宿はあまり温泉がある所を通っていない。600円くらいで日帰り入浴に入れた。我々は少し離れた公園(広くて景色も良い)にテントを張ったせいか、あまり歓楽温泉の雰囲気は感じられなかった。
明日は最終日。最後の自炊は恒例の焼き肉である。
「諫早で福田屋のうなぎの蒲焼きを食いたい」と言う西井のリクエストもあり、寄り道・休憩も控えめに大村半島の西岸を進む。なんとか昼頃到着。福田屋は島原鉄道本諫早の近くの商店街の中にある。GW中のためか商店街は閉店の所も多く静かだったが、福田屋だけは満員。しばらく待ってから席に着く。私も鰻が好きで蒲焼きを食ったのだがうまい。鰻と言えば浜松しか知らない私だったがこちらも負けてはいない。
その後、しばらく走って「干拓の里」へ。資料館もあるのだが、メインは大きな広場があり、芝生等で休んでいる人も多かった。丁度キャラクターショーもあって、家族連れで大にぎわいだった。
本当は堤防の側まで行って「干拓反対」とシュプレヒコールを叫ぶ予定(?)だったのだが (^^;、干拓の里から堤防まではまだ距離があり、時間の関係もあり素直に長崎へ向かう。
長崎への道は途中からバトル状態になり、最後は個人で走って到着。学生時代に走ったときに比べ、トンネル(日見バイパス)ができたので楽勝だった。
最終日の打ち上げは「浜勝」と言う所で卓袱料理をいただく。最後まで西井のお薦めコースづくしだった。ここで、鳩野と西井の間で「B級グルメ」の定義に関して議論が続く。昔は同様な議論がよく見られたような気がするが、大人になったと言うか、フケたと言うか、あまりしなくなったなぁ。
その後、恒例のカラオケ(一気大会とも言う・・・)で盛り上がった後、よくは覚えてないがすぐに寝てしまった。
ぎりぎりまでホテルにいた後、中華街へ。「喜楽園」と言う所でチャンポン・皿うどん・チャーハンを食す(これも西井のお勧め)。みんなで小皿に分けて食べるのがうまい。
食後、一人でさらに走り出す鳩野を見送った後、オランダ坂やグラバー園・大浦天主堂を観光する。そのうち雨が降り出して来た。今回のGWは最後まで雨にたたられまくりだった。
帰りの飛行機は皆違うので一人ずつ別れを告げる。私は夜遅い便だったので、みんなを見送った後、一人観光を続ける。眼鏡橋や興福寺により、松翁軒のチョコラーテをお土産に買った後、長崎駅から高速バスで空港へ向かった。